人を信じられなかったAちゃんの進路

Aちゃんが不登校になったのは、
中学1年生のときでした。

理由は一言では説明できませんが、
人間関係で傷ついた経験から、
人間不信気味になっていました。


同級生が、とにかくダメだった

Aちゃんは約束を必ず守り
気も使えて
後輩にめちゃ優しい。
頼られたら断れない。
めっちゃ私のお手伝いもしてくれるし
「先生、髪切った?かわいいよ」
とか言ってくれる優しい子。

  • 大人とは普通に話せる
  • 女の先輩も大丈夫
  • 後輩の面倒見はいい

でも、

同級生だけが、どうしても無理。

男の先輩は少し苦手。
同級生は、完全にアウト。

本人も言っていました。

「理由は分からないけど、無理なものは無理」


頭では分かっている。でも、体が拒否する

1個上も、1個下も、同級生も、
年齢的には大差ない。

それは、
Aちゃん自身が一番よく分かっていました。

でも、
嫌だった出来事って、
体に正直です。

  • 理屈じゃない
  • 気合でも無理
  • 時間が経っても、簡単には消えない

これが、
人間関係のトラウマです。


まさかの転機は、高2で起きた

転機が訪れたのは、
高校2年生のとき。

たまたま話すことになった
通信制高校の女の子。
(このときは何歳か知らない)

見た目はどう見ても、
高2には見えない。むしろ、
「女子大生?」という雰囲気(笑)。

学年を知らないまま、
自然に話して(3回ぐらい)、
気づいたら仲良くなっていました。


「絶対、大学生だと思ってたから」

4回目ぐらいに、年齢を聞いて
Aちゃんはびっくりして言いました。

A「えっ?大学生だと思ってた」

ここが、
とても大事なポイントです。

Aちゃんは、

  • 「同級生」だから無理
  • 「年齢」そのものが無理

だったわけではありません。

“同級生だと思った瞬間に、体が固まる”
それだけだった。


人を信じられた、最初の一歩

この出来事で、
Aちゃんの中に、
小さな変化が起きました。

同級生でも、
大丈夫な人はいるかもしれない。

信じ切れなくてもいい。
仲良くなれなくてもいい。

でも、

「ゼロじゃない」
と思えたことが、大きかった。


進路選択:女子短大という安心

Aちゃんが選んだのは、
ちょっと遠い地元の女子短期大学・ビジネス学科。

理由は、とてもシンプル。

  • 女子だけ
  • 人数が多すぎない
  • 実務的な学び
  • 中学の同級生には会わなそう

「頑張る」より、
**「安心できる」**を優先しました。


結果:地元女子短大 ビジネス学科 合格

  • 無理をしなかった
  • 苦手を無視しなかった
  • 安心できる場所を選んだ

その結果の、
確かな合格です。


その後のAちゃん

もう1人の仲良くなった子と
仲良し3人でお誕生会をしたり
今は、
バイトでお金をためて
卒業旅行を計画したり
そんな時間を過ごしています。

以前のAちゃんからは、
想像できなかった姿です。


「知らなくて良かった」

仲良くなったあと、
Aちゃんは笑って言いました。

A
「同級生に見えなくてありがとう♡」
「おかげで仲良くなれたから」

本音ですよね。

もし最初から
「同級生」だと分かっていたら、
きっと距離は縮まらなかった。

知らなかったから、越えられた壁
が、確かにありました。


トラウマは、無理に克服しなくていい

トラウマって、
気合いや根性で
「治す」ものじゃありません。

無理に向き合うと、
余計に深く傷つくこともあります。

でも、

  • たまたま
  • 偶然
  • 安全な形で

少しだけ越えられたとき

本人は、
とても嬉しそうだったりします。


逃げた選択じゃない

Aちゃんは、
地元だけど、少し遠い女子大
を選びました。

理由は、はっきりしています。

「中学の同級生とは、会いたくないから」

それでいい。

これは逃げではなく、
自分を守る選択です。


うん、それで大丈夫

苦手な場所に戻らなくてもいい。
会いたくない人に、
会いに行かなくてもいい。

安心できる距離で、
新しい人間関係を作る。

Aちゃんは、
ちゃんと自分に合った道を選びました。


最後に

トラウマは、
無理に克服しなくていい。

でも、
安全な場所で
ふと越えられたとき、

「嬉しい」

そう感じられる日が、
ちゃんと来ることもあります。

Aちゃんは、
今その途中にいます。

ゆっくりでいい。
それが、一番長く続く進み方です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です